2008/10/13-早稲田大学戦
日時 10月13日 15:45 Kick Off
場所 川崎球場
●東京大学 31 ― 55 早稲田大学◯
1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL | |
東京大 | 10 | 7 | 0 | 14 | 31 |
早稲田大 | 7 | 17 | 10 | 21 | 55 |
Game Report
【1Q】東大のリターン。
早稲田のキックは東大陣ゴールライン近辺に落ちてくる絶妙さで、タッチバックかリターンか難しい判断だったが、東大リターナー土井田(#35)は果敢にリターンへ。しかし、早稲田カバーも良く、東大陣15ydsでタックル。
東大スタートQBは有井(#14)。
1stダウンは、ツインI隊形からオプションQBキープだったが、漏れてきたDLに捕まり、いきなりのロス。2-15はショットガンからRB星野(#31)のランで7ydsゲイン。3-8もショットガンからWR森田(#19)へのパスが成功し、自陣35yds地点でFD獲得。1-10はショットガンからRB高見(#47)のランだがLOS上で詰まり、2-9。ショットガンから、今度はガード、タックルがプルしてのカウンター系のラン。これに早大LBの鋭いタックルで東大がファンブル。そのまま早稲田LBにリターンTDされるという最悪の立ち上がり(東大0-早大7)。
とはいえ、出会い頭の一発TDは、試合の行く末にあまり影響しないと気を取り直して、再度東大のリターン。 土井田(#35)のリターンは東大陣25ydsまで。1stダウンショットガンからランフェイクのTE梅田(#80)へのパスは、早稲田LBのマークが厳しく不成功。2-10はプロI隊形からオプションQBキープだったが、ゲインは3ydsどまり。しかし、3-7、ショットガンで有井からWR岡山(#7)へのタイミングの早いストリーク系のパスが成功し、さらに岡山のスピードに乗ったランアフターキャッチで50ydsのビッグゲイン。敵陣13ydsからの1stダウンは、ツインIからオプションピッチ。オープンブロックも決まり、RB星野(#31)が13ydsのTDラン。キックも成功(東大7-早大7)。
東大のキックはゴロキック。早稲田陣32ydsから早稲田の攻撃。
早稲田も最近の流行となっているスプレッド体系のショットガンを使用。1stダウンはWRへのショートパスだったが、東大CBのタックルがかわされ、1プレーでFD。東大CBのすかったタックルについては、むしろ評価したい。これまで、東大ディフェンスバック陣は、タックルを躊躇う姿がしばしばみられたが、果敢にボールキャリアーアタックしていけるようになっている。課題はパシュートで、第2陣、第3陣のディフェンスの寄りをもっと早く、厚くしたいところ。フレッシュ獲得後の早稲田の攻撃は、最初のランを東大がノーゲインに抑え、その後、早稲田QBのパスミスもあり、パントに追い込む。パントはタッチバック。
東大陣20ydsからの攻撃は、ショットガンからQB有井の好キープでフレッシュ獲得。次もQB有井のエンドランで5yds前進した2-5で、早稲田Dがこの試合初のブリッツ。有井はラッシュのプレッシャーが強くなる中、落ち着いてTE梅田(#80)にパスを決める。TE梅田は、カット、ハンドシバーを使いながらのランアフターキャッチでロングゲイン。一気に敵陣32ydsへ。ここから、東大は、ボールコントロールを意識したのか、I隊形とショットガンを織り交ぜながらも、ラン攻撃を執拗に繰り返し、ゴール前6yds、4-1としたところでFG選択。松岡#85が落ち着いて成功させた(東大10-早稲田7)。1Q終了時点では、手堅い試合運びで東大ペース。
【2Q】2Qに入り、早稲田の攻撃は、東大ディフェンスがパスをうまく守るも、スイープ、パワー系のランでじりじり進まれ、東大陣40yds付近で4-1。ギャンブル選択の早稲田のプレーはオプションだったが、ピッチマンへのタックルミスでロングゲインされ、東大陣15ydsまで攻め込まれた(タックルミスなかりせば東大陣35yds近辺で止まっていた)。続く早稲田の攻撃はQBのパスミスなど拙攻が続き、結局、4-7からFG。FG成功で同点(東大10-早大10)。
追いつかれた東大のリターンは、土井田(#35)が5ydsのキャッチ点からハーフラインまで戻すビッグリターン。1-10はプロIからオプションフェイクのTD狙いのパス。しかし、これは惜しくもオーバースロー。その後は抑えられ、結局、パント。
早稲田陣25ydsからの早稲田の第1プレーは、ショットガンからのオプション。
ここで、東大のオプション守備に綻びがみられ(アサイメントミスかLBがぶっとられ過ぎのどちらか)、QBキープであわや独走TDという超ロングゲインを許す。ゴール前を2回のランプレーで突破され、早稲田TD(東大10-早大17)。
TFPの際、東大のパーソナルファール(センターにスナップ後1秒間触ってはいけないルールに抵触)。
続く東大の攻撃はQB名井(#15)。
自陣20ydsからだったが、自らのオプションキープやハンドオフフェイクのランで進み、3-7もWR池内(#89)へのカットイン系のパスを成功させ、敵陣44ydsへ。ここでコールしたフェイクパスでは、森田(#19)が完全ノーマーク。球が逆リードで早稲田DBに追いつかれるかと心配だったが、無事通り、再び同点に追いつく(東大17-早大17)。今季の爆発力ある東大オフェンスの面目躍如。
続く早稲田攻撃は、パス成功FD→ロスタックルできたかもしれないが、早稲田RBが粘り1ydsゲイン→ショートパスと攻められたが、3-4で早稲田QBがパスミスし、4-4でパントに追い込む。しかし、このパントで東大がまたパーソナルファール。せっかく止めた早稲田の攻撃を続けさせ、2プレー後のショットガンからのドローで31ydsTDランを許してしまった。このプレーでは、東大DE長田(#5)が早稲田のブロックを処理しつつ、左腕でキャリアーに手をかけて止めかけていたので、もっとパシュートが早ければ、一線を抜けられても、一発でTDまで持っていかれることはなかった。残念(東大17-早大24)。
東大、土井田のリターンはまた好ゲイン(5yds地点→40yds)で、1-10。
残り時間は2:13。QB有井(#14)が森田(#19)へのパスやオプションピッチを立て続けに決めて、残り時間1:08で敵陣35ydsまで攻め上がる。その後も森田(#19)へのポスト系のミドルパスを決め、残り0:33でゴール前6ydsの絶好のチャンス。ここでショットガンからWRへのクイックスクリーン?を東大は狙うが、早稲田DEがこれをカット。
審判がこれを前パスではなく、「後ろに投げた」と判断したため、パス不成功ではなく、ファンブルしたことになり、このボールを早稲田に抑えられ、本日、2回目のターンオーバー。非常に微妙な判定で、東大側は、かなり不服。いずれにせよ、同点のチャンスを逃して前半終了。後半気持ちを切り替えていって欲しいが・・・。
【3Q】早稲田のリターンから。
東大ディフェンスは、ここを抑えてオフェンスにつなぎたいところだが、早稲田オフェンスは、ショットガンからのパス成功後、早稲田ショットガンに特徴的なRBをQBの隣に縦に配置(リードブロッカーがいるのでI隊形のプレーをやりやすい)からのパワープレーを3回連続やって前進。東大のインサイドLBブリッツもあえなくすれ違い、ロングゲインを喰らってTD。逆に点差が開いてしまった。この試合初の2本差(東大17-早大31)。しかし、東大オフェンスは、前半の状況からすれば、落ち着いてプレーすれば、十分追いつけるところだが・・・。
東大の後半最初のオフェンスは自陣32ydsから。
最初のプレーのRBへの短いパスを失敗し、その後2回のランでFD獲得。自陣44ydsからQB有井(#14)のショットガンからの好キープで敵陣に入る。ここでスロットI隊形からTE梅田へオプションフェイクパスを試みるも、早稲田DLの激しいプレッシャーで球威が落ち、TEもランアフターキャッチをあせって、ボール確保がいつもよりおろそかになり、残念ながらインコンプリート。気を取り直して、ショットガンからのランをつづけ、インサイドレシーバー陣のナイスブロックもあり、早稲田レッドゾーンへ。敵陣20ydsからの1stダウンは、有井得意のスプリントアウトパスで森田(#19)にヒット。ゴール前9yds。2回のランでは4ydsまでしか進めず、3-GではツインIからフェイクパスを狙うがフェイクが裏目に出てラッシュが漏れ、かろうじてQBスクランブルでロスを逃れる。4-GはFG選択。これを早稲田にブロックされ、このシリーズ無得点。東大オフェンスは苦しみながらも10プレー以上費やしてゴール目前まで来ていた。ここでの無得点は、かなりの意気消沈か。
早稲田ラン攻撃が前半よりもじわりじわりとゲインされてくる。
前半パスミスの目立った早稲田QBも小気味良くショットガンからフェイクパスを決めてくる。この辺りから早稲田と東大の地力、スタミナの差が目立ってきた。東大FG失敗後の早稲田攻撃は、パスとランを交互に織り交ぜて東大陣まで進み、東大側レッドゾーンに入った後は、手堅くボールコントロールしつつ前進。東大LB杵多(#9)のナイスロスタックルも出たが、最後はFGを決められる(東大17-早稲田34)。この時点で3Q残り0:36まで時間を進められた。
【4Q】 少しでも差を縮めたい東大。ショットガンからのクイックスクリーンやQBドローで自陣45まで進み。ここで(理由はわからないが)QBが有井(14)から名井(#15)に交代。交代後、最初のプレーでロングゲイン狙いのパスを投じるも、球が失速し、痛恨のインターセプト。この日3つめのターンオーバー。
早稲田の最初の攻撃時に東大ディフェンスはブリッツを入れるが、パスプロが異様にもってしまい、ターゲットを探しあぐねていた早稲田QBに最後はスクランブルでのロングゲインを許す。東大陣39ydsからフェイクパスでTD。ターンオーバー後の攻撃を着実に点に結びつけた早稲田が17-41とした。
次の東大オフェンスは、集中力を欠いていた。自陣20ydsからの1stプレーは、スタートのタイミングが合わず、またアサイメントも不徹底のようで、何のプレーか不明のままロス。2-16からオプションでQBキープを試みるが、これをファンブルロスト。この日4つめのターンオーバー。東大陣17ydsからの早稲田は、第1プレーでTDパスを決める(東大17-早大48)。
意地を見せたい東大は、次の攻撃でQB名井がTE梅田に65ydsのTDパス。パス自体はミドルパスだが、梅田がキャッチ後、早稲田ディフェンスを振り切り、TDした(東大24-早大48)。
東大はオンサイドキック狙い。しかし、失敗。早稲田のハーフラインからの攻撃は、ゴール前1ydsまで攻められるも東大ディフェンスは得点を許さなかった。その代わり、時間は消費され、攻守交代時に残り5:36。
自陣1ydsからの東大の攻撃は、リスク承知でオプションピッチ。2-7からもオプションピッチで3-5になって初めてショットガンからパスを試みるが激しいラッシュで、QB名井はパスを投げれず4-6。ここで東大はそのまま素直にパント。ハーフライン近辺で早稲田がキャッチしたボールをそのままリターンTDされてしまった(東大24-早大55)。
東大最後のドライブは、自陣28ydsから。早稲田はメンツが落ちている。ショットガンからのオプションピッチやフェイクパスで進み、最後は、RB土井田(#35)がTDラン(東大31-早大55)。